リビドー

フィクションの中で窒息死するまでセックスしたい

デカルト

彼に嘘をつかれて私は悲しんで怒る

悲しんで怒る私に彼はごめんねと謝る

謝られた私は彼を許してまた嘘をつかれる

嘘をつかれた私は悲しんで怒る

悲しんで怒る私に彼は自分のことが信用できないのかと問う

問われた私はあなたの言動を省みてと言う

私の言葉に耳を貸さない彼は私を責める

責められた私は自分が悪いような気がして彼を許す

許された彼はまた嘘をつく

嘘をつかれた回数は自傷の数と同じだ

私は常に私を痛めつける

傷つく場所がなくなるまで痛めつける

もう切れる皮膚も抜ける髪の毛も折れる骨も残っていないような気がしてビジネスホテルに逃げ込んだ