大好きなセフレくんからの連絡が途絶えてから私は悲しみに打ちひしがれて、大嫌いなエモーショナルでヒステリックな女の片鱗を見せるようになってしまった。
セックスをしなければという強迫観念は日に日に度を増して、再びマッチングアプリでセフレを探し出した。
婚約者を持つカメラマンの彼は、非日常による一時の勘違いにより私を好きになってくれた。
私は私を好きな男が好きで堪らない。
この破綻した私の倫理観を知っても尚、渋谷のラブホテルでセックスをしてくれる彼には敬意を表する。
ストレスフルな毎日の中で好きな人にも見放された私を救ってくれた彼が愛おしい。
初めから終わりがあることをわかっているから、どこかで諦められていて、今を全力で楽しめているのかも知れない。
彼にも彼の婚約者にも幸せになって欲しいと心底願う。
その代わりにどうか私は彼の精子を膣の中で生かしたまま30歳で死ねますように。