リビドー

フィクションの中で窒息死するまでセックスしたい

ブラッドタイプ

結局私は誰のことも好きじゃなくて誰のことも愛せないのかも知れないなんて考えながら時計を見ると0:34という数字が表示されていて確か私は22:30にはベッドに入ったはずなのにどうして0:34なのか理解できない理解できないことがこの世の中には多すぎるきっと未来にトリップしてしまったのだというほか納得できる理由はないのだ何かにつけて無理に納得できる理由付けをして生きているけれど本当は納得なんてしていないことはわかっているし納得しなくてもいいこともわかっているし彼には婚約者がいることもわかっているし彼は私を愛していないこともわかっているし私も彼を愛していないこともわかっているし私が愛なんて持ち合わせていないこともわかっているこの不毛な関係で何も満たされないこともわかっているよきっと私はひとりになる3人の彼との関係は自然消滅して私はひとりに戻るそれでいいよそれでいいのでも本当はオナニーじゃなくてセックスがいいよねオナニーは必ずイケるし気持ちいいけれど終わったあとの満足感はセックスのほうが上だよね早く夏になって汗だくセックスができますように脇汗多めだけど気にしないでね気にするなら注射を打ちに行くけれどできれば気にしないでねキングサイズのベッドに敷かれたシルクのシーツを体液で汚しながら大好きって言いたい誰かに大好きって言いたい心底大好きって言ってみたいそして同じくらいの熱量の大好きを返して欲しい誰かの大好きを全身で享受したい誰かに愛されたい愛されたい愛されたいだけなのに