リビドー

フィクションの中で窒息死するまでセックスしたい

誕生日

誕生日という1日はどうしてこうも憂鬱なのだろういつから誕生日を憂鬱な日として認識し始めたのだろう老いに対する恐怖なのか年齢に自分の中身がついて行けずに自分の未熟さと幼稚さを再認識させられるからなのか他者との空っぽな関係性を突き付けられるからなのかいつかの5月17日が最低だったことを思い起こす機会であるからなのかきっとその全てなのだけれど意識せずにはいられないこの憂鬱な24時間を無事に終えられて幾許か安心しています拘置所から釈放されたような気持ちです晴れて私は自由の身です私には着替えや雑誌を差し入れてくれる人はいないけれど広い空の下自由に歩き回れるだけでいいのです私は私の意思でもって自分に関する全ての選択ができることに感謝をするよ去年の誕生日に中出しレイプをされてからというものの私は1年かけて何人もの男の精子でレイピストの精子を上書きしたよもう思い出せない人もいるけれどとにかく知らない男に対して精子を中に出してくださいと何度も哀訴嘆願して精子を中に出してもらったんだよ多分私のマンコは臭いね計り知れない量の精子が私の子宮の中で死んで腐敗しているだろうからね嫌だなあ臭いマンコ所持者なんて銃刀法違反より重い罪だよ生きてることが恥だよでもしっかり生きているしなんなら誕生日まで迎えているし世の中不公平だよね地震とか豪雨とかコロナで死ぬのは臭いマンコ所持者だけでいいのにね私は臭くありませんなんて澄ました顔した女がある日突然死んだらとっても愉快だよ腹抱えて笑ってやるよそうして世界には平和にクンニができる日が訪れましたとさめでたしめでたしって感じでまあそうなったら私は即死するのだろうけどね現実にはそうはならないから許してね生理とカンジダ排卵日でおりものが多い日しか自分のマンコの匂いなんてわからないんだよ身体が固いから自分の鼻を自分のマンコに近づけるなんて術も持ち合わせてないしあああ魚とチーズが腐って発酵しましたみたいな匂いを垂れ流していたのだとしたらこれまでセックスした男を神だと崇めるよまさにアガペーだよ今までありがとうみんな食道癌か舌癌になりますようにそして私は泣く泣く首をぞかいてんげる